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2014
02/13

日本全国どこでも発生する土砂災害から身を守る

しんいち君(長男)の記事

地震に比べ、報道の扱いは小さいですが、日本人にとって一番身近な災害は水害と土砂災害です。水害は台風の接近やゲリラ豪雨などによる河川の氾濫や高潮、土砂災害は日本各地どこでも起きる可能性をはらんでいます。国土交通省水管理・国土保全局のホームページには都道府県別土砂災害危険箇所を示した表が掲載されています。一番多いのが広島県で31,987箇所、その他1万カ所を越えている道県は21にものぼります。日本全国合計で危険であると指定されている箇所は52万箇所を超えています。詳細は地方自治体のホームページにもきさいされているところもあります。このような一番身近な災害に対する備えは必須であると言えるでしょう。

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事前の土砂災害対策

土砂災害は、水害のように上流から水かさがまして徐々に水位が上がるのとは異なり突然発生します。それも、洪水が拡大していくようにではなく、点であちらこちらと発生するのが特徴です。近年の土砂災害発生数は平均して1000件を超えています。そして、阪神淡路大震災・東日本大震災を除くと自然災害による死者行方不明者のうち、土砂災害によるものが約半数を占める状況です。一つは水害、高潮をももたらす台風の上陸数の多さが挙げられます。

このような土砂災害に対して身を守る有効な手段はあるのでしょうか。

一つ目は、行政が行うハード対策があります。土砂崩れにより天然のダムが形成され、それが崩れることで大量の水と土砂を発生する土石流の対策として、その発生源を抑える山腹工や砂防堰堤が挙げられます。地すべり対策としては地形や地下水などの自然条件を変化させさせることで地すべりの動きを止めることができます。がけ崩れも同様に、斜面の下部を安定させる工事を行うことが考えられます。

一方、住民自ら出来るソフト対策は何が挙げられるでしょうか。一つは、ハザードマップを把握することです。自分たちが住んでいる町の浸水想定区域はどこなのか、過去に土砂災害が起こった場所はどこか、土砂災害危険箇所に指定されている場所はどこか確認しておくことが出来ます。そして、避難の際には避難場所はどこにあるのか、そこまでのルートはどこを通れば良いのかも確認しておく必要があるでしょう。

土砂災害を想定した避難訓練を行うのも効果的です。通常行われる避難訓練は火災を想定したものが多いため、建物から無事に脱出したら終了というものがほとんどです。しかし、土砂災害の場合、このような避難訓練は当てはまらないでしょう。外は大雨です。加えてがけ崩れは山から何十メートルも低い位置に流れてしまうことが考えられます。従って単純に外に出ただけでは不十分です。安全な避難場所まで移動するという訓練が必要になります。 

土砂災害の前兆を知る

様々な工事を行っても想定を超える大規模な土砂災害が起こることは当然考えられます。まだ工事に着手できていない箇所、または全くの想定外の場所でも土砂災害は発生する可能性があります。事実、土砂災害は今まで発生していない場所で起こることがほとんどです。

こうした土砂災害に対する一番の対策は「避難すること」です。行政も一生懸命情報を収集し、避難勧告や避難指示を行いますが、それを聞いてからでは間に合わない可能性も十分にあります。山際の身近なところにいる自分たちが異変に気づくことが重要になってきます。そこで、土砂災害の前兆現象を知ることで、避難指示が出るよりも先に避難の準備をすることができます。

 

①土石流の前兆現象

  ・普段聞き慣れない大きな音(山鳴りや石のぶつかる音など)が聞こえる。

  ・土や葉っぱが腐ったような臭いがする。

  ・川の流れが濁り、流木が流れてくる。

  ・雨が降り続いているのに川の水位が下がる。

  ・土煙が見える。

 

②がけ崩れの前兆現象

  ・斜面に割れ目が見える。

  ・斜面から水が湧き出ている。

  ・斜面から小石が落ちてくる。

  ・樹木の根が切れるような音がする。

 

③地すべりの前兆現象

  ・斜面に割れ目が見える。

  ・斜面から水が湧き出るようになる。

  ・沢や井戸の水が濁る。

  ・家屋などの構造物にヒビが入ったり、樹木や電柱などが傾く。

  ・土煙が見える。

 

以上のような現象が発生したら、行政からの避難勧告や避難指示が出る前に避難しましょう。何も起こらなくてもいいのです。何も起こらなければ、「ああ無事でよかった」と思えばいい。逆に今まで来なかったから大丈夫と高をくくっているほうが万が一想定外の状況が発生したときに命を落としてしまう危険性があります。危険だと思ったら避難することが最大の対策です。

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