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2014
01/14

日本に安全な場所はない!?放射能災害からの防災を考える

おとうさんの記事

2011年3月12日、東京電力福島原子力発電所の建家で爆発が発生しました。これを皮切りに、13日、14日と同様に爆発を起こしました。原子力発電所の絶対安全神話が崩れ去った瞬間でした。

しかし、このような災害は原発の安全を疑うことがなかった地元の住民にとっては寝耳に水でした。どうしたら良いのかわからなかったからです。地元の双葉町、大熊町、富岡町には当然、多くの東電職員が住んでいました。彼らの多くは3月11日時点で、もしくは3月12日の爆発直後には姿を消していました。原発が危ないことを知っていたのです。しかし住民の多くは3月14日に自衛隊からの避難命令を受けるまで、地元に残っていました。その時点では既に大量の放射線が放出されていました。

当初政府や東電は情報をあまり表に出しませんでした。それによって、浪江町のように避難した先が最も放射線の高い地域であるという悲劇や、飯舘村のように、放射線量が高い地域で爆発後1ヶ月以上も生活するという事態が発生しました。

これは福島だけの問題なのでしょうか。

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人ごとではない日本の原発事情

日本には現在54基の原子力発電所が存在しています。福島第一の例を見ても、絶対安全とは言えないことがわかっています。何かしらの事故や災害が発生し、爆発することも十分考えられるのです。当時の日本の避難マニュアルでは10km圏内に避難勧告を出すことになっています。実際にはそれよりも拡大して30km圏内に屋内退避も含め発令されましたが、実情では40km離れた飯舘村や、50km離れた福島市、60km離れた郡山市でも、通常レントゲン室など放射線管理区域と呼ばれるドクロマークのついた部屋より何倍何十倍も高い値が記録されています。

しかし、ここには避難勧告が出されることはありませんでした。震災直後当時はマイクロシーベルトやベクレルなど聞き慣れない言葉が跋扈し、その数値も高いのか低いのかわからない状態でした。情報がないという状況も手伝って、うやむやにされてしまった感は否めません。そんな状況はあなたの周囲で起こる可能性は十分にあります。現在ある原発からコンパスで100km圏内を円で囲んでみてください。ここは爆発が起こった際に被爆する可能性の高いエリアです。54基にそのような円を施していくと、日本全国、影響はないであろうと考えられるエリアはわずかしかありません。

まず、現在、福島第一原発では爆発した4号機の使用済み燃料プールから使用済み燃料を取り出して移送するという大変難しい工事が行われています。大きなUFOキャッチャーのようなものです。大きな地震が発生して万が一落としでもしたら、半径250km圏内は10年間人の住めない区域になるという想定です。北は盛岡、南は横浜が含まれます。そこから外のエリアについては住めるというだけで、放射線による被爆は避けられません。

しかし、現在私たちはそのようなリスクのある場所に住んでいることは事実です。どのような防災対策ができるでしょうか。

放射能防災を考える

原発については専門家の意見がわかれるから、行政が明確な基準をだしていないから、と言って尻込みする人は専門家でも少なくありません。しかし、現実に放射能が目の前までやってきた場合(と言っても目には見えませんが)、どうすれば良いでしょうか。今回の事例を考えても、政府や電力会社は爆発の事実を隠蔽する可能性もありますし、情報自体が遅れて発表される可能性も十分考えられます。

まずは自分たちで放射線量の増減を知ることが重要になってきます。そのためにはガイガーカウンターを持つことをお勧めします。もちろん、機種によって精度はまちまちですが、同じ機種で平時測っていれば、平時と比較して上がったのかどうかは判断がつきます。数値が倍以上に跳ね上がっていたら、何かあった可能性は考えられます。

次に、情報収集ができます。先ほども述べたように、放射線の単位や基準については私たちには耳慣れないものばかりです。事前にそのような情報を仕入れておくことで、いざという際の報道による情報や専門家の話が理解しやすくなるでしょう。

福島の事例でもそうですが、情報は玉石混合でした。ありとあらゆる情報が流れ、デマなのか正しいのか全くわからない状態でした。事前に信用できる情報源を決めておくことをお勧めします。

また、避難する、しないの基準は自ら決めるようにしてください。現在の日本ではその基準はまだまだファジーな状態です。いざ何かが起こった際に政府がその基準を検討している間にも被爆はしてしまうのです。対応を待っていたら間に合わないことが考えられます。人任せにせずに、自らの判断で迅速に避難しましょう。

 

放射能災害の問題は日本全国、全員で考えていくことが必要です。そして、起こるかもしれないと思っておくだけでも、初動がかなり変わります。

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